prime

南風原町、5年で人口8%増 インフラ整備で若者流入 <けいざい風水>


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 2015年を起点に2020年まで5年間にわたる南風原町の人口は増加傾向で推移し、3033人の増加(8・12%増)となりました。総人口(20年時点)は4万人を超えて4万375人となり、世帯数も2231件(16・20%)の増加となっています。

 町内14地域の人口は、開発地域として商業施設や住宅の増加が進んだ津嘉山地域が1万838人と最も多く、宮平地域の8248人、兼城地域の6382人と続き、人口の多い上位3地域となっています。

 本県全体の年代別人口構成比率と比較すると、10代と30代、40代の子育て世代の人口比率は県全体の平均を上回り、南風原町の人口構成の特徴となっています。

 増加の要因として那覇市近郊のベッドタウンとしての地理的要因のほか、道路等インフラの整備促進に加えて商業施設や賃貸住宅の拡充が図られたことがあります。また、環境面では南風原町が推し進めている医療費・給食費の補助事業や待機児童改善の取り組みといった施策の効果も、10代や子育て世代の人口増加に寄与していると考えます。

 今後の展望として、沖縄自動車道の延長拡大となる南風原から南城市を結ぶ7・4キロの南部東道路や、沿線道路のインフラ整備が進められています。これに伴い、南風原町ならびに南部地域における近郊の各市町村では、観光振興や産業振興による経済効果のほか医療環境の改善も見込まれ、住み良い町づくりの拡大、進展が期待されます。

 (沖縄銀行南風原支店支店長 嘉数正健)