スポーツ
東京五輪2020・沖縄関係選手特集

津波緊張「自分の弱さ」7m61、地力出せず 県陸上勢で半世紀ぶり五輪 男子走り幅跳び<東京五輪>

男子走り幅跳び予選 津波響樹の1回目=国立競技場

 息を大きく「ふーっ」と吹き出した後、右拳で脇腹を3回たたいた。いつものルーティンにはない動作だ。決勝進出を懸けた最後のチャンスとなる3回目。津波響樹は気合を入れて臨んだが、2回目の7メートル61を下回る7メートル55で予選敗退が決まった。「本番でピットに立つと、急に力が出せなくなった」。世界トップの選手がひしめく五輪の雰囲気にのまれた。

 6月の日本選手権で痛めた左足首も完治し、練習から調子は良かった。先に跳んだ親友の橋岡優輝が1回目で決勝進出の標準記録8メートル15を突破し「その勢いに乗って、自分も行ける自信があった」と振り返る。

 結果は2回目の7メートル61が最高で遠く及ばず。スタンドのコーチから「リラックス」と声を掛けられ続けていたが、踏み切る直前に失速したり、助走の推進力を跳躍にうまくつなげられなかったり。「いつものようにできないのが自分の弱さ」と精神面のもろさの反省を口にした。

 2019年8月に出した自己ベストの8メートル23は決勝に進める記録だ。しかしその後はけがが多く、8メートル台からも遠ざかっている。「しっかりトレーニングできていないのが課題。まずは一番良かった2年前の動きに近づけたい」と自信を取り戻す必要性を感じている。まだ23歳。3年後にはパリ五輪があるが「来年の世界陸上に出ることを目標にして、ゼロから考えたい」とまた一からスタートを切る決意だ。

 県勢で五輪の陸上に出場したのは約半世紀ぶり。沖縄陸上界を先頭で引っ張っている自覚もある。前日に那覇西高の後輩である友利晟弓が全国総体女子円盤投げで優勝したことにも言及し「ずっと憧れられる、でも近い存在でいられる選手でいたい。(後輩からの)刺激も受けながら、負けずに頑張っていきたい」と力強く語った。

(長嶺真輝)



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