沖縄での思い出を絵本に 俳優・川平慈英さん 豊かな自然、幼なじみとの絆


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俳優の川平慈英さんが沖縄の幼なじみとの絆を書いた絵本「たいようがわらってる」

 【東京】県出身の俳優、川平慈英さんが手掛けた絵本「たいようがわらってる」(学研プラス)が5日、発売された。

 幼少期を過ごした沖縄での幼なじみとの大切な思い出がつまった1冊だ。川平さんはあとがきに「いま世界は一変し、笑顔や優しさがかすんでしまうことが多くなりました。それでも人は人に優しくなれる。そんなことをこの絵本をきっかけに少しでも思いだしていただけたら、こんなに嬉(うれ)しいことはありません」と記している。

 川平さんは沖縄が日本に復帰した1972年に家族で上京するまで、那覇市で生活していた。作品は、幼なじみと笑い合ったりけんかしたり、台風接近で不安になったりした経験が太陽やデイゴ、ハイビスカス、サトウキビ畑など自然豊かな沖縄の風景とともに描かれている。

 川平さんは「いまのように身の回りにものがあふれている時代ではありませんでした。けれどもそばには色鮮やかな大自然があり、毎日が発見に満ちた日々を過ごしていました」とあとがきで語った。

川平慈英さん

 絵は日本絵本賞大賞など数々の受賞で注目されている、奄美在住の絵本作家のミロコマチコさんが担当した。絵本にはページいっぱいに色鮮やかな生物や植物が描かれ、特に題名にもある太陽は沖縄の暑い日差しを感じさせられる仕上がりとなっている。

 絵本の価格は1650円(税込み)。沖縄を含め全国の書店で販売されている。