ビーチのウミガメ産卵場を保護 沖縄・今帰仁村 「子ガメを海に帰したい」


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ウミガメの産卵箇所をのぞくビーチの利用者=1日、今帰仁村のウッパマビーチ

 【今帰仁】今帰仁村のウッパマビーチでウミガメの産卵箇所を保護し、ふ化を見守っている。パーラー大浜ビーチを管理する富田満さん(59)が7月12日の早朝に、テント下のビーチテーブルの脚が砂に沈み大きくゆがんでいるのを発見した。誰かのいたずらと思ったが、よく見るとその付近から海まで続く、ウミガメの足跡らしきものを発見。沖縄美ら島財団の職員らも立ち合い、テーブル下付近に産卵しているのを確認した。

 パーラー近くのテント下の砂浜60センチ程を掘り起こすと、130個~140個程の、ピンポン玉の大きさほどの卵が産み付けられていた。その後、富田さんがウミガメを守ろうと、産卵箇所の周りに支柱を立て、網で囲んだ。カラスやカニ、ヘビなどの外敵から卵を守ろうと、網の覆いなども作成した。ウミガメのイラストや「海亀の卵」などと書いた看板を設置して、ビーチを訪れる人に注意を促している。

ウミガメが産んだと思われる卵

 富田さんは「卵から子ガメをぜひ、海に帰してあげたい。9月上旬のふ化予定だが、皆さんには静かに見守ってほしい」とコメントした。

 (新城孝博通信員)