東京五輪の空手男子形で優勝し、県勢初の金メダルを獲得した喜友名諒(興南高―沖縄国際大出、劉衛流龍鳳会)。
快挙から一夜明けた7日、東京都内で記者会見し、喜びを語った。喜友名の一問一答は次の通り。
Q.今の心境は。
「ここまで来られたのも周りの支えがあったからこそ。こういう状況の中で五輪の舞台に立てたことに感謝の気持ちでいっぱいだ」
Q.沖縄の子どもたちにメッセージを。
「目標を持ち、諦めずに五輪を目指してやってきた。継続すれば目標は達成できるということを五輪を通して伝えられたと思う。沖縄の子どもたちに大きな夢や希望を与えることができていたらうれしい」
Q.他の大会との違いは感じたか。
「どの大会よりも世界中から注目される場所だけど、プレッシャーは感じなかった。試合前からワクワクしていて、初戦から気持ち良く演武することができた。決勝の舞台でも、今まで仲間と稽古してきたことを出すだけだと思い、気持ちを込めて形を打った」
Q.次のパリ五輪では空手は実施競技から外れた。
「参加選手はみんな素晴らしい空手家で、空手が素晴らしいということを世界にアピールできた。また空手が五輪競技に戻ってくると思う」
Q.佐久本先生に対する思いは。
「毎日緊張感を持ち、十何年も一緒に稽古をさせていただいたことが五輪につながった。どの大会よりも、稽古で先生の前で演武する方が緊張する。試合当日は朝5時半からのウオーミングアップに付き合ってくれて、コーチボックスにも付いてくれた。すごい安心感があった。この舞台に一緒に来られたことに感謝している」
Q.県勢初の金を取ったことについて。
「たまたま自分が第1号になっただけ。でも沖縄伝統の空手で金メダルを取り、沖縄の方々にもたくさんの勇気を与えることができていたらうれしい」
Q.劉衛流の形が世界に広がることへの期待は。
「沖縄の伝統が世界に広がり、世界にはこんなに素晴らしい選手がいるということが五輪を通して伝わったと思う。空手界の歴史に新たな1ページを刻んだ」
Q.次の目標は。
「今年は世界選手権もある。団体、個人で形優勝を取りに行きたい。全日本選手権ももちろん優勝を狙う。精進していきたい」