九州中学校体育大会は9日、2競技が行われた。コザしんきんスタジアムで行われた軟式野球の第三代表決定戦は、東風平が4―2で城北との県勢対決を制し、初の全国大会(21~25日、千葉県)出場を決めた。決勝は明豊(大分)が諸富(佐賀)に1―0で競り勝ち、2大会連続2度目の優勝を飾った。剣道の個人戦で県勢は男女とも2回戦までに敗れた。
最終七回の猛攻で東風平が初の全国大会出場を決めた。二回までに2失策、2失点とぴりっとしない。それでも四回に神谷俊哉と黒島悠希の適時打で追いつき、振り出しに戻した。
最終七回、先頭打席の新里浩志は「ここで打たないと」と焦りがあった。1―2と追い込まれた後、一度は空振り三振とされたが、ファウルと見なされ首の皮一枚つながる。カットで粘った6球目、振り抜いた打球は右中間深くに落ちた。
「守備を見て二塁打を確信した」と思ったと言うが、三塁コーチャーは腕を回し続ける。本塁まで一気にかえってきた。勝利を決定づけるランニング本塁打に一番驚いたのは、新里本人だった。
「まさかホームまで行くと思ってなかった」と仲間からの喝采を一身に浴び、照れ笑いを浮かべた。
3月の沖縄海邦銀行杯争奪大会は地区予選の初戦で敗退。そこから猛練習で全国切符を手にするまでに成長した。
波平邦秀監督は「試合だけでなく、練習から本当によく頑張ってくれた」と褒めたたえ、喜びを分かち合った。
(上江洲真梨子)
<軟式野球>
(コザしんきんスタジアムほか)
▽第三代表決定戦
東風平
0002002|4
1100000|2
城北
(東)新城、新垣―嘉数
(城)松田、小波津―仲本
▽本塁打 新里(東)
▽三塁打 新城、永山(以上東)
▽二塁打 新垣、永山(以上東)