沖縄アグー「パイとん」 飼料にパイン活用、甘くてさっぱり! 沖縄北斗と東村


社会
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東村ブランド豚「パイとん」をPRする(左から)沖縄北斗の大城照政社長、當山全伸村長、村商工会の宮城善光会長=10日、東村役場大会議室

 【東】養豚業の沖縄北斗(東村、大城照政社長)と東村(當山全伸村長)などは10日、村産のパイナップルを与えて飼育した沖縄アグーのブランド豚「パイとん」を発表した。沖縄北斗によると、肉質検査の結果、通常のアグー豚肉に比べてうまみ成分のアミノ酸が高くなり、口の中に甘さが残るという。融点が低いため口溶けも良くなるとして、東村の新たなブランドとして発信していく。

 甘みとうまみでさっぱり

 沖縄北斗は現在、約300頭の「パイとん」を飼育している。當山村長が「村特産のパインを使ってブランド豚を作らないか」と沖縄北斗に呼び掛けたことを受け、1年がかりで飼育に挑戦してきた。パインの皮や芯を粉末状にし、えさに混ぜたり、果汁を与えたりして飼育している。

東村ブランド豚「パイとん」

 村役場で開いた会見で大城社長は、パインを飼料にしたことによる肉質向上の効果を説明。「脂身に特有のおいしさがある」と自信を見せた。

 パイン生産にも携わる村商工会の宮城善光会長は「今まで活用できなかったパインの芯と皮が使われている。アグーのおいしさをアピールしたい」と未利用資源活用の意義を語った。

 試食した當山村長は「さっぱり感があり、おいしかった。村産業の大きな柱になると思う。今後も積極的にバックアップしていきたい」と舌鼓を打った。

 豚肉は7月から、同社の直売所や東村道の駅「サンライズひがし」で発売している。今後、生産量を増やし、インターネットでの販売なども検討している。