中学生議会、質問鋭く 制服選択やSDGsなど多彩 与那原


社会
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制服選択制など身近なテーマを質問をする与那原中学校の生徒=7月30日、与那原町議会

 【与那原】2021年度第7回与那原町中学生議会(糸数美怜議長、桑江紀花副議長)が7月30日、同町議会議場で開会した。与那原中の2、3年生14人が議員席に座り、質問した。議場では中学生議員から公園の整備や水路の汚染、制服選択制、SDGsの取り組みなどの鋭い質問が飛び、各課の課長が実際の議会さながらに答弁した。

 中学生議会は町教育委員会が主催。議会制民主主義や地方議会の役割について、実際に議員を体験しながら学ぶ目的として2年に一度開催している。本来なら昨年開催予定だったが、新型コロナウイルス感染による臨時休校で夏休みが縮小されたことなどから今年に延期した。

 一般質問では中学生議員1人に付き10分の制限時間を設けた。3年生の仲里希星(きらり)議員(14)は「与那原中でも制服の選択制などの導入を生徒会として検討していきたい」と伝えた上で、ジェンダー平等や性の多様性に関する町の課題について質問した。上原謙総務課長は「パートナーシップ制度を創設できないか町民で議論を深めていきたい」とし、「性の多様性に関する啓発活動に積極的に努めたい」と答弁した。

 3年生の加藤海夏人(かなと)議員(15)は新型コロナウイルスワクチン接種について質問し「多くの町民がワクチン接種を受けるように何か工夫はしているか」と質問。上原丈二健康保険課長は「1日千人規模の接種を実施したことで、町民の接種率は上がった」などと述べた。

 このほか「与那原中学校×SDGs持続可能な生徒会活動宣言決議」の議案が提出され、全会一致で可決した。議員を務めた仲里さんは「ジェンダーやLGBTQについての町の考えを聞きたかった。誰もが自分らしく生きられるような与那原町になってほしい」と語った。