沖縄の小中学校耐震化遅れる 完了96.8%で全国ワースト


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 文部科学省は6日、全国の公立小中学校の校舎や体育館など11万4410棟のうち、震度6強以上に備えて耐震化された割合は、4月1日時点で99.6%となり、前年調査から0.2ポイント増えたと発表した。耐震化未完了の市区町村は88で、建物は444棟。このうち、震度6強以上で倒壊する危険性が高い建物は91棟だった。沖縄は全国で最も耐震化率が低く、96.8%。未完了の建物は全国で2番目に多く、49棟で、震度6強以上で倒壊の危険が高い建物はそのうち5棟だった。

 文科省の担当者は「学校施設は子どもの学習.生活の場であると同時に、災害時は地域住民の避難所にもなる。未完了の自治体には耐震化を強く促したい」としている。

 耐震化率は19府県が100%に達している。最下位は沖縄で、愛媛97.4%、北海道98.0%と続いた。

 耐震化されていない建物は、北海道が96棟と最多で、沖縄の49棟に次いで、愛媛37棟。市区町村別では愛媛県西条市32棟、東京都世田谷区31棟、北海道旭川市25棟など。その他の公立施設の耐震化率は、幼稚園97.1%(前年比0.8ポイント増)、高校99.1%(同0.2ポイント増)、特別支援学校99.7%(同0.1ポイント増)。

 全国の小中学校の体育館や武道場、講堂などのうち、つり天井の落下防止策が取られていないのは前年調査より107棟減り、164棟だった。
(共同通信)