沖尚、自慢の打線が沈黙…わずか1安打 その理由は<夏の甲子園>


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 打線が援護できなかった。盛岡大付の右腕の渡邊を沖尚打線は捉えることができず、あわや完全試合を許すところだった。初戦で完封している渡邊を分析し、対策も立てて臨み、全員が甘く入った直球に狙いを絞って打席に入った。沖縄大会から4番を任されてきた知念大河は「直球が予想以上に伸び、変化球を振らされた」とうなだれた。

 沖縄大会から甲子園1回戦までの計6試合で、毎試合2桁安打の自慢の打線が沈黙。反撃の機会をつくり出すことができなかった。比嘉公也監督は「スピード差や高低などと、うまく的を外され続けた。(打席での)指示も徹底できず責任を感じている」とベンチワークも敗因に挙げた。

 新チームが発足してから、新型コロナウイルスの影響で練習試合が組めず、夏の大会も「ぶっつけ本番」だったと比嘉監督。そんな中でも、代表切符を勝ち取り、甲子園での県勢通算100勝目を挙げた選手に「甲子園に出られただけでもすごいこと。選手たちを褒めてあげたい」とナインをたたえた。
 (上江洲真梨子)

試合を終え、ベンチへ戻る沖縄尚学の選手たち=22日、兵庫県の阪神甲子園球場(喜瀬守昭撮影)