高校野球「聖地」で夢の瞬間 宮城選手の両親や「沖縄ガールズ」仲間ら祝福


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
初の女子硬式野球選手権大会決勝の甲子園開催で、熱い応援を送る宮城夢叶さんの母・民子さん(右端)ら=23日、兵庫県の甲子園球場(提供)

 「感動した。最高のプレゼントになった」。全国高校女子硬式野球選手権の決勝が23日、大会史上初めて高校野球の「聖地」である甲子園球場(兵庫県)で開かれた。本部町立上本部中(現・上本部学園)出身の宮城夢叶(ゆめの)さんがいる神戸弘陵(兵庫)が高知中央を4―0で下し、日本一に輝いた。宮城さんが最終回に出場すると、家族やネット中継を視聴する県内関係者は喜びの声を上げた。

 宮城さんが活躍した小中学生の選抜チーム「沖縄ガールズ」の仲本裕樹代表(43)は遊撃手として笑顔で舞台に立つ姿を見て「本当に良かった。1球でも良いので打球が飛んできてほしかったが、投手が良かったね」と笑った。沖縄ガールズで共にプレーした浦添志優さん=コザ高3年=は「優勝の瞬間はとても感動した。誇りに思う」と喜んだ。

 宮城さんが小学生のころ所属していた学童野球チーム「上本部ドジャース」(本部町)の金城忍監督(44)は、終始ネット中継の画面を食い入るように見つめた。「小さい頃から練習熱心で『プロになりたい』と言っていた。この経験が自分の夢につながってくれたらいい」と感無量の様子だった。

 両親はスタンドでメガホンを振り応援した。父の忠さん(56)は「妻(民子さん)の支えがなければ夢叶はここに立てなかった。県外に送り出す時は不安もあったが、成長した姿が見られて本当に良かった」と喜びをかみしめた。