未来支える看護学生の力に 沖縄の助産師らが「つなぐ会」 食品など無償提供


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「看護学生支援の輪~つなぐ~」のメンバーらと無償提供するために用意した食料など=7月10日、那覇看護専門学校(提供)

 「未来の沖縄を支える看護学生を支援したい」―。この思いを胸に、このほど県内の助産師や看護師、看護学生の保護者ら6人が「看護学生支援の輪~つなぐ~」を立ち上げた。経済的に厳しい状況にある看護学生らに食料や生理用品などを無償提供する「つなぐ会」を開催して支援する。 (嶋岡すみれ)

 7月10日に豊見城市の那覇看護専門学校で初開催されたつなぐ会には、27人の看護学生が足を運び、袋いっぱいに入った食料などを受け取った。9月4日には浦添看護学校で第2回のつなぐ会を開催する予定だ。

 代表で助産師の島袋夏美さんは「今の看護学生たちは、コロナの影響でとても厳しい経済状況にいるが、学生の貧困には行政の支援などが行き届いていない」と指摘。「未来の医療従事者のためにも、できる支援をしていきたい」と話した。島袋さんによると、看護学生たちは実習先の病院から、コロナの感染リスクを減らすためにアルバイトを禁じられたり、実習前の2週間はアルバイトを休むよう言われたりして、辞めざるを得ない状況に追い込まれているという。

代表の島袋夏美さん

 アルバイトの収入をあてにして生活をやりくりしている場合、収入が絶たれた途端に生活は厳しくなる。また親が職を失ったり、給与が減ったりした家庭の学生も、学費の支払いが立ちゆかなくなったり、仕送りが減ったりして影響は及ぶ。島袋さんは「経済的なことが理由で看護の道を諦めないように、学生と継続して関わりながら、できることをしていきたい」と意気込みを語った。

 9月4日に開催するつなぐ会の対象は、県内の看護大学・看護専門学校に通う学生。正午から午後3時まで。1時間ごとに定員30人に区切って配布する。先着順で要予約。受け取り希望者はメールに名前、連絡先、受け取り希望時間を記入して予約する。予約と問い合わせはメールsango.ohana.jyosanin@gmail.com