税金を投じた事業が、費用対効果の検証がなされないまま、ずるずると続いているのはおかしい。税金を使うなら効果を「見える」化しなければならない。効果が出ているなら、犯罪の減少率などを示せばいい。検証すべきものがどこにもないのなら、疑われるような税金の使い方はしない方がいい。無駄な事業だ。
そもそも、女性の一人歩きや子どもの夜間外出への声掛けなどは、警察や自治体が担うべきことだ。街灯が切れていないかどうかのチェックは自治会でできる。地域のゆいまーるで十分カバーできる。
大事なのは本質的な問題解決だ。この事業が当初、米軍関係者による事件の再発防止措置として始まったということは、米軍への対策を考える必要がある。現在は非公表となっている基地外に居住する米軍関係者の数を開示させ管理につなげるとか、米兵の外出を午前0時までに規制するといった対応を求めるべきだ。
こういう本質的なものをやらずして青パト事業というのは、誰が考えても無駄だ。一部隊員の怠慢勤務も、事業決定当初から懸念されたずさんな運用の表れだ。
(安全保障論)