【沖縄・宜野湾】米軍が普天間飛行場から有機フッ素化合物(PFAS=ピーファス)を含む汚染水を処理して、公共下水道へ放出したことを受け、宜野湾市議会の基地関係特別委員会(知名康司委員長)で対応を審議しているが、放出しないことなどを求める抗議決議と意見書の文案作成で足並みがそろっていない。
30日の委員会は、市議会として抗議決議と意見書の対応をすることを決めた。各会派の市議は、27日に桃原功市議(結・市民ネットワーク)が配った文案の一部修正を求めるも、おおむね了承。しかし、最大会派・絆輝クラブの平安座武志市議が放出しないことを求める文案に疑問を呈し、同会派は文案調整に時間が欲しいと求めた。
平安座氏は米軍について「(汚染物質を)除いた処理水を流し、PFOS(ピーフォス)を流した訳ではない」「(国内の)法律でどこまで流せるかの基準があると思っている」と強調。「(処理水を)流すことの危険度や健康被害、環境影響がどれだけあるか分かった上で抗議したい」と述べ、国内法などを確認したいとした。
市議の間で早期に臨時議会を開き採決すべきという意見が上がったが、平安座氏は「(急いで)間違った文案を出すのはいかがなものか」「早く抗議するから解決するのではなく、提言も含めた方がいい」と反論した。
市議会は7月、汚染水を基地外へ放出しないよう求める決議や意見書を全会一致で可決していた。松川正則市長も放出に「大変遺憾」などと反発している。委員会は9月3日に3回目の審議をする予定。