小6「書く」の正答率が平均上回る 算数・数学は全国に及ばず 全国学力テスト


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 2021年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、例年より約1カ月遅れて実施された。小学6年生は国語と算数、中学3年生は国語と数学のテストがあった。

 県内小学校は、国語と算数のどちらも全国水準を維持している。学習指導要領に示された内容では、「書くこと」に関する平均正答率が61.5%で、全国平均より0.8ポイント高かった。「話すこと.聞くこと」に関する問題では全国平均を1.3ポイント下回り、76.5%だった。算数は「図形」に関する問題に課題が見えた。平均正答率は54.8%で、全国平均より3.1ポイント低かった。

 県内中学校は、国語と数学のどちらも前回と比べ全国平均との差を縮めた。国語では、小学校で全国平均を上回った「書くこと」の課題が目立った。同内容に関する問題の平均正答率は51.2%で、全国平均を5.9ポイント下回った。数学は「図形」の平均正答率が低く、43.6%で全国平均を7.8ポイント下回った。

 学力テストに、県内からは公立小学校253校(1万4917人)、公立中学校140校(1万3561人)が参加した。


授業改善の成果 金城弘昌県教育長の話

 小学校は、前回に引き続き全ての科目で全国水準を維持している。中学校は、全ての科目で全国の平均正答率との差を若干縮め、国語は全国水準値を、数学はおおむね改善傾向を維持している。

 これまでの「授業改善」に重点を置いた本県学力向上の取り組みの成果が確実に定着していると捉えている。各学校において「県学力向上推進5カ年プラン・プロジェクトⅡ」に示された「目指す授業像」が共有され、学びに向かう集団づくりを進める取り組みが着実に進んでいると考えている。