「知事のコロナ対策の評価が異なる」 沖縄県議会議長が与党会派を離脱 与野党同数に


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赤嶺昇沖縄県議会議長

 沖縄県議会議長の赤嶺昇氏が2日、所属する県議会与党の「会派おきなわ」を離脱した。赤嶺氏は同日までの本紙の取材に、「玉城デニー知事の新型コロナウイルス対策への評価が(会派の他の議員と)異なる」などと離脱の理由を述べた。無所属となる赤嶺氏は今後、県政に対して中立的立場になるとしている。

 赤嶺氏が与党的立場から中立に移るため、県議会構成(48議席)は与党24、野党・中立24と同数になる。一方で議長は採決には加わらないので、議案採決への影響は限定的とみられる。

 会派おきなわには平良昭一氏、新垣光栄氏の2人が残ることになる。会派代表の平良氏は「中立性が求められる議長が会派で動くにはいろいろ不都合がある。これまでのつながりが切れるわけではない」とした。

 赤嶺氏は昨年6月の県議選後の議長選で野党・中立と会派おきなわの投票により、与党側が推す候補を下して議長に就任した。

 今年5月には自民、公明会派と連名で玉城知事に県新型コロナ感染症対策本部長の辞任を求めるなど知事批判のトーンを高めていた。

 赤嶺氏は2日、「オール沖縄会議」へも脱退を通知した。赤嶺氏は取材に対し、今後続く選挙への対応については「その都度判断する」と述べるにとどめた。