在沖米海兵隊が米軍普天間飛行場に貯蔵する有機フッ素化合物(PFAS=ピーファス)汚染水を処理して放出した問題で、米側が汚染水の濃度について「一般的に排水の基準は飲料水基準の4~5倍で、今回放出した水は下回っている」と県に伝えていたことが2日、分かった。
2日の県議会米軍基地関係特別委員会の審議で、県の溜政仁基地対策統括監が仲村未央氏(立憲おきなわ)に答弁した。謝花喜一郎副知事と米海兵隊太平洋基地政務外交部長のニール・オーウェンズ大佐の意見交換の場で米側が県に伝えたという。
米軍は処理水のPFOS・PFOA濃度について1リットル当たり2・7ナノグラムで、日本の暫定目標値(1リットル当たり50ナノグラム)を下回っていることを強調してきた。米軍が今回の対応を日本環境管理基準(JEGS)に「準拠している」と主張している一方、オーウェンズ氏は「排水に対する基準は設定されていない」との認識も示したという。
この日、軍特委は普天間飛行場所属のMV22垂直離着陸輸送機オスプレイの部品落下事故についても審議した。同委員会は両案件について、10日の県議会9月定例会開会時に、抗議決議・意見書の本会議提出を目指し調整を続ける。