カヌー瀬立、準決勝へ 寒さで体動かず、後半は失速 東京パラ


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女子カヤックシングル200メートル(運動機能障害KL1)予選2組4着だった瀬立モニカ=海の森水上競技場

 予選が始まり、直接決勝に進む各組1着の日本勢はなく、全選手が準決勝に回った。女子のカヤックシングル200メートルは運動機能障害KL1の瀬立モニカ(江東区協会)が4着、KL3の加治良美(ネッツトヨタ名古屋)は5着だった。バーシングル200メートルでVL2の小松沙季(高知県協会)は5着。男子のカヤックシングル200メートルは、KL1の高木裕太(インフィニオンテクノロジーズジャパン)とKL2の辰己博実(テス・エンジニアリング)がともに6着。バーシングル200メートルはVL3の今井航一(コロプラ)が5着だった。各種目の準決勝と決勝は3、4日に行われる。

瀬立 寒さで体動かず後半失速

 暑かった2日前に比べて気温は10度以上低い約20度。雨もしとしとと降り続き、肌寒い。若干の向かい風も吹く厳しい環境下ではあったが、カヤックシングル200メートル予選第2組に登場した瀬立モニカの胸中には「ワクワク感があった」。会場の海の森水上競技場は出身地の東京都江東区にあり、地元開催に気合が入った。

 得意のスタートは「ばっちり決まった。他の選手も見えなかったので1位で行ってる感覚はあった」とトップ争いを展開した。しかし100メートルすぎから「体が動かなくなった」とずるずると後退。直接決勝に進む予選1位を念頭に56秒台を目指していたが、大幅に下回る1分0秒180の4着でゴールし、艇を止めると天を仰いだ。「ここまで情けないとは思わなかった」と苦笑いを浮かべた。

 タイムが落ち込んだ理由は、想定を超えて急落した気温だ。大宜味村でも長らく合宿を張り、暑さ対策は万全だったが「防寒の対策は甘かった」とうまくコンディションを整えられなかった。

 4日午前9時半からの準決勝第1組で3着以上に入れば、同日10時48分から予定される決勝に進む。「これで吹っ切れた。陸でのウオーミングアップもしっかりやってから臨みたい。勝ちきる気持ちを強く持って、準決勝を戦う」と前を向いた。
 (長嶺真輝)