喜納選手に「次につながる」「お疲れさま」 地元や所属企業、パラ7位たたえる


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喜納翼選手が7位でゴールし、健闘をたたえて拍手を送る地域住民ら=5日、うるま市の田場公民館

 東京パラリンピックのマラソン女子(車いすT54)で喜納翼選手が7位入賞を果たした。初出場ながらも世界を相手に健闘し、地元のうるま市や所属先の企業の関係者らは、ねぎらいの言葉を掛けた。

 喜納選手の出身地・うるま市の田場公民館には、早朝のレースに合わせて住民ら約10人が集まり、舞台に設置されたプロジェクター越しに勇姿を見守った。喜納選手の姿が画面に映し出されると、拍手で応援した。2位集団につける場面もあり「頑張れ、頑張れ」と声援を送った。

 田場区自治会の天願力会長は「けがなくレースを終え、まずはほっとした。区民に感動を与えてくれた」と話した。地域の子どもたちへの影響にも触れ「努力すれば世界の舞台に立てることを教えてくれた」と感謝した。具志堅兆有さん=うるま市みどり町=も公民館で応援し「多くの期待を背負う中で、プレッシャーもあったのだろう。それでもよく頑張った」とたたえた。

 喜納選手が所属するタイヤランド沖縄(宜野湾市)では、高里健作社長が後援会のメンバー数人とテレビ観戦した。「世界の壁は厚かったが、次につながる力走だった」と興奮冷めやらぬ様子で振り返った。「翼はもはや県民の宝。帰ってきたら『お疲れさま』とねぎらいたい」と話した。

 喜納選手の後援会長を務める中村正人うるま市長は自宅のテレビで応援した。「悪コンディションの中で最後まで諦めない姿勢を見せてくれた」とレースを評価した。「パリ大会では、さらに成長した姿を見せてほしい」と語り、さらなる活躍を期待した。