人工海岸だけど…県内有数のサンゴの楽園 宮城海岸<北谷の海辺散歩・生物調査から>5


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サンゴ礁が広がる宮城海岸沖の海中の様子=8月、北谷町(町教育委員会提供)

 県内外からの多くの行楽客でにぎわう北谷町宮城の海岸。そのほとんどは堤防や消波ブロックが置かれた、いわゆる人工海岸で、一見生き物の気配があまりしないかもしれません。

 しかし、海中をのぞいてみると、そこに広がるのはサンゴの楽園。宮城海岸は、本島中南部では貴重になりつつあるサンゴ礁がまとまって残された、県内有数のダイビングスポットとしても人気です。私自身も約15年前、北谷に赴任する前にダイビング免許を取るため訪れたのは、ここ宮城でした。

 月日は流れ、北谷の街の様子はガラリと変わりましたが、海中は今も変わらず豊かなサンゴが広がり、多くの生き物を育んでいます。サンゴ礁の浅瀬、イノーは身近に多くの生き物を観察できる楽しい場所ですが、思わぬ危険もあります。十分気を付けて、自然との触れ合いを楽しんでください。
 (北谷町教育委員会学芸員 藤彰矩)