金メダル後の座礼の理由は…喜友名諒選手、新報スポーツ栄誉賞で語った空手の神髄


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
琉球新報社の玻名城泰山社長(左)から賞状を受け取る喜友名諒選手=10日午後、那覇市泉崎の同社(喜瀬守昭撮影)

 10日に那覇市泉崎の琉球新報社であった琉球新報スポーツ栄誉賞の贈呈式。東京五輪の空手男子形で県勢初の金メダルを獲得した喜友名諒選手は「沖縄の子どもたちに夢を持つ素晴らしさや目標に向かう大切さを感じてもらえたらうれしい」と喜び、さらなる飛躍を誓った。愛弟子の偉業を師匠の佐久本嗣男さんは「指導者冥利(みょうり)につきる」と語った。

 喜友名選手が決勝で試合前に佐久本さんと礼を交わし、金メダル決定後も喜びを表情に出さず座礼した姿が話題に。喜友名選手は「劉衛流の道場句でも礼節を重んじるというのがあり、それを伝えることができてよかった」と振り返った。

 五輪前から金メダルを確実視された喜友名選手。重圧はなかったのかとの問いに「日々緊張感のある稽古をしており、それが試合でも生きた」と答え、実直で謙虚な人柄をのぞかせた。

 五輪後もあいさつ回りに追われた2人は11日、喜友名選手の実家を訪れて2年前に亡くなった母紀江さんに手を合わせる予定。


【動画】「金メダルにふさわしいよう精進したい」と語る喜友名選手