新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、緊急事態宣言が延長される中、子どもを持つ保護者から「学校で感染しないか」など不安の声が上がっている。感染して回復したものの「ばい菌扱いされないか怖い」といじめを懸念して登校を控える児童も。教諭もオンライン授業に出てこない子どもたちのフォローが生じるなど、多忙を極めている。
「『もう大丈夫だ』と医師に言われたが、学校に行って少しでも咳が出たらと思うと…」。家族全員が感染し、回復した名護市の50代男性は小学5年の娘のことを心配し、登校を控えさせた。「感染が知られていじめられないか」と気をもむ。
中学生の息子と娘を持つ豊見城市の50代女性は「子どもが学校で感染してきて、私たちがうつってしまうと、会社員ではないため収入がなくなってしまう。生活ができなくならないか心配だ」と悩む。
一方、悩みながらも登校を選んだ保護者も。小5の子を持つ読谷村の50代女性は「不安はあるが、学校で勉強したり、友達と交流したりすることは必要だと思う」と話した。
本島南部の小学校に勤務する男性教諭(32)は「登校を控えている子どもたちの中には、保護者が家で見守る余裕のない家庭もある。時間になってもオンラインをつなげない子どもには電話で様子を聞くなどフォローが必要になる」と話した。登校している子どもたちの心のケアなどもあり「余裕がない。子どもたちに十分に向き合えない」と語った。
本紙の会員制交流サイト(SNS)のLINE(ライン)でも保護者から意見を募った。