テニスU14、日渡、玉那覇シングル2冠 ダンロップジュニア


社会
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 テニスの2021ダンロップジュニア大会(全国選抜ジュニア選手権兼ワールドジュニア2022県予選)が18~20日、那覇市の漫湖公園市民庭球場などで行われ、14歳以下ダブルス男子は日渡翔己・大城優心(ユニバーサル)、女子は宇都宮早絵・玉那覇碧(TCμ・realize)が優勝した。日渡と玉那覇はシングルスも制した。12歳以下ダブルスは男子が上地琉生・日渡連次(ScratchJr・ユニバーサル)、女子は加藤アンジェリーナ春子・宮里琉花(YKCT・TCμ)が頂点に。シングルス男子は浦崎政辰(ユニバーサル)、女子は次呂久梨瑠(YKCT)が優勝した。12、14歳以下の各種目の上位入賞者は全国選抜九州地域予選(2022年2月10~14日・県総合運動公園)に出場する。そのほか、16歳以下ダブルス男子で喜久川楓・宮里琉星(沖縄東中・TCμ)、女子は嘉数ちひろ・渡久地杜生(TCμ・宮里中)が優勝した。


◆日渡、左右に揺さぶり好機待つ

 調子が悪い中でも、粘り強いリターンで勝機を探った日渡翔己がダブルスとの2冠を達成した。

 シングルス決勝は日渡が第1セットを奪い、優勢でスタート。第2セットも序盤にサービスエースが飛び出すなど、勝利に近づいているかに思えた。

 だが、中盤からリズムが乱れ始める。ストロークやサーブが思うようにいかずにミスで失点し、いらいらが募っていったという。

 「勝ち急ぐなと自分に言い聞かせた」。コートチェンジの際には、タオルで頭を覆い大きく深呼吸。気持ちの切り替えに徹すると「リターンでポイントも取れた。相手コートに確実に返してミスを誘い、チャンスを待った」。

 左右に相手を揺さぶり、レシーブが乱れる瞬間を待った。第7、9ゲームは、ジュースが続き苦しい展開となったが、最終10ゲームはブレークに成功して優勝を手にした。

 九州大会で目標とする8強以上達成に向け「もっとサーブやストロークのミスを減らし、チャンスを確実に決めていく」と掲げた。
 (上江洲真梨子)


◆玉那覇、サーブから揺さぶり

 

鋭いサーブを打つ玉那覇碧

 ライン際への鋭いサーブに、右へ左へと揺さぶる攻撃的リターンで、14歳以下女子で2冠を成し遂げた玉那覇碧。単決勝はサービスゲームを着実に取って追い上げを許さなかった。取り組んできた「サーブから攻めるプレー」で九州切符を手にした。

 第1セットから主導権を握った。ラインぎりぎりを突くサーブで「相手を外に追い出し、返ってきたボールは反対側に打つ」。レシーブした相手を走らせて揺さぶった。特に意識したのはサーブ。ファーストではスピードを意識。フォールトとなってもセカンドではボールの回転量やコースに集中。確実に入れて反撃のチャンスを一つ一つつぶし、リズムをつくった。

 揺さぶりを加える作戦は第2セットで効果を発揮。次第に相手のペースが乱れ、アウトが増えていく。勝負どころで繰り出されるスライスにも「ラケットを下から入れるイメージで、ボールの回転を増やす」返球で対応し、隙を見せなかった。続く九州も「(シングルス、ダブルスで)優勝を目標に力を付けたい」と頂を見据える。