男子走り幅跳びは那覇の下地が2連覇 県高校新人陸上


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 陸上の第48回県高校新人対抗選手権大会は24日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで開幕し、女子円盤投げの友利晟弓(那覇西)が、45メートル51の大会新で2年連続の頂点に輝いた。男子走り幅跳びでは下地隆貴(那覇)が7メートル06で2連覇を達成。男子円盤投げの照屋瑠亜(那覇西)も44メートル81で昨年に続き優勝を飾った。400メートルリレーは男女とも那覇西が制した。大会は26日まで同スタジアムで行われる。


骨折から涙の復活
 

男子走り幅跳び決勝 3位で迎えた最終跳躍で7メートル06を飛び逆転優勝した那覇の下地隆貴

 3位で迎えた最終6回目。男子走り幅跳びの下地隆貴が固い決意を胸にスタートラインに立った。昨秋に左恥骨を骨折し、大会出場は約1年ぶり。「復帰を信じてくれた親や先生のために絶対に負けられない」。2・6メートルの追い風に乗り、初の大台突破となる7メートル06で首位に躍り出た。

 最後の選手が跳躍を終えて優勝が決まると、ふいに涙があふれてきた。走るのが好きで、幼稚園から続けてきた陸上。けがが長引き、8カ月もの間走ることすらできず「初めて陸上が楽しくないと感じた」。

 それでも上半身のトレーニングなどを地道に続け、2カ月前に本格的に自主練習を再開。すると「腕の振りが良くなり、走りが力強くなった」とけがの前より推進力が増した。「やってきたことは間違っていなかった。最後に勝てたのは、悔しい時間を過ごした分かな」。声を詰まらせながら、笑顔で言った。