シーソーゲームが一転…KBCが七回に猛攻7点 山城が5回好投 県高校野球秋季大会


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北中城―KBC未来 五回までを力投したKBCの山城寛太=26日、コザしんきんスタジアム

 緊迫したシーソーゲームから一転、七回に相手攻略の糸口をつかんだKBC未来が初戦を突破した。1点リードの七回表、投手交代で各打者が集中力を高めた。先頭の3番・宮良颯が敵失で出塁すると、打者一巡の猛攻で一気に7点を挙げてコールド勝ちを決めた。

 投げては、エースの山城寛太が五回まで好投。初戦の緊張で「先頭打者に四球を出してしまったり、満塁でピンチを招いたりと全然だめだった」と被安打2、1失点の結果にも首をかしげた。理想とするのは「3球以内で2ストライク」に追い込む投球だ。最速135キロの直球を軸に「まずは試合をつくれるピッチングをしていきたい」と初戦に勝ってエースとしての自覚を漂わせた。

 1回戦突破にも、神山剛史監督は厳しい表情を浮かべる。全体練習が1カ月以上できなかったことも影響し「(試合を)やってみて細かい部分を修正していくしかない。勝てたので、次戦に生かさないと」とコロナ禍の影響で課題は山積している様子。チームが目指す九州大会出場へ向け、試行錯誤を重ねつつ一歩一歩その階段を上がっていく。
 (上江洲真梨子)


 高校野球の第71回県秋季大会第2日は26日、1回戦9試合を行い、今春の選抜大会に出場した具志川商が南部工に6―3で逆転勝ち、KBC未来が10―2で北中城に勝利した。選手権沖縄大会準優勝の中部商は沖縄カトリックに10―0で零封勝ち。コザは豊見城を12―2、沖縄工は美里を31―0で退けた。沖縄工は秋季大会最多盗塁となる25を記録した。首里が久米島・南部商に15―6で勝利した。ウェルネス沖縄は普天間に9―1、沖縄水産が八重山農林に8―2、前原が16―1で那覇西に勝ち、2回戦に進んだ。