合同練習は2日で4時間だけ…連合チームが初戦大勝 高校野球秋季大会


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宮古総実・宮古工・八重山商工連合―那覇商 2回1死一、二塁、左中間に適時打を放つ連合チームの與那覇颯太=27日、沖縄市のコザしんきんスタジアム(ジャン松元撮影)

 高校野球の第71回県秋季大会第3日は27日、名護市のタピックスタジアム名護などで1回戦残りの9試合を行い、2回戦進出校が出そろった。宮古総実・宮古工・八重山商工の連合チームは14―3で那覇商を退けた。北山は10―0で宜野座に、今夏の選手権大会に出場した沖縄尚学は読谷に10―0でそれぞれ完封勝利した。本部は11―10で名護商工に、北谷は3―2で西原との僅差のゲームをものにした。そのほか向陽は中部農林に9―7、浦添が那覇工に13―0、那覇が宜野湾に9―1、嘉手納が北部農林に15―3で勝利した。

 宮古総実・宮古工・八重山商工の3校連合チームの「1点に貪欲な姿勢」が初戦の快勝につながった。

 初回に先制すると二回の攻撃もエンジン全開。1死三塁で打席には9番兼口琉聖。スクイズサインに三走豊里亮太は「ボール先行にもなっていて、兼口が絶対決めると思った」と好スタート。兼口が絶妙な力加減で三遊間に転がし、自らも生きる鮮やかなスクイズバントで追加点を奪った。

 さらに3番與那覇颯太の中堅への当たりに失策が絡み、打者走者の與那覇も一気にかえってこの回6得点。その後も毎回加点しリードを広げた。

 率いる宮古総実の赤堂秀馬監督は「転がすにしてもセーフティーやバントヒットとよくやってくれた」と快勝にほほ笑む。全員がそろったのは試合2日前。合同練習は2日間の計4時間のみだったが、個人練習の成果もあって6犠打、4盗塁を成功させた。

 ゲームセットで整列すると宮古総実の校歌が流れた。勝ち進むたびそれぞれの校歌を流す予定だ。エースの宮國愛生(宮古工)は「次こそ大声で歌ったる」と気勢。3校全てを聞けば8強入り。おのおのの校歌をグラウンドに響かせ続けようと、負けられない戦いが続く。
 (上江洲真梨子)