県産品×ホテル=沖縄の魅力アップ マッチング商談会が成果


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 【那覇】沖縄総合事務局と中小企業基盤整備機構沖縄事務所が、今年3月に那覇市内で初開催したマッチング商談会「果報庭(かふうなぁ)」が成果を上げている。地産地消の推進や県産品の優先使用などが狙いで、県産品を提供する中小事業者と県内の宿泊事業者が出会う場として開催された。県内の観光業の循環向上などを目指して、今後の開催に期待が寄せられている。

リザンシーパークホテル谷茶ベイの統括責任者兼専務取締役の森正人さん(中央)に「くがにたまご」を手渡す徳森養鶏場のノーマン裕太ウエイン社長(左)と弟のノーマン渉太トーマスさん=恩納村のリザンシーパークホテル谷茶ベイ前のビーチ(同ホテル提供)

 商談会で徳森養鶏場(うるま市)のノーマン裕太ウエイン社長は、自社のブランド卵「くがにたまご」をPRした。リザンシーパークホテル谷茶ベイ(恩納村)と契約し、ホテルのレストランやライブキッチンなどで使用されている。

 ノーマン社長は「生産者にとって、これ以上ない場を設けてもらった。飛び入り営業ではなかなか参入できない。生産者の思いを直接話せるチャンスをいただき追い風となった」と語った。

 果報庭会場で商談した同ホテルの統括責任者兼専務の森正人さんは「地産地消を進める中で県産品の食材や商品の情報が限られている。事業者との出会いは非常にありがたい。沖縄の素晴らしい商品をお客さまに紹介し、日本全国、世界に発信していきたい」と述べた。

ロワジールテラス&ヴィラズ古宇利のヴィラ棟の客室で提供されている美ら花紅茶の紅茶(同ホテル提供)

 今年6月にオープンした、ロワジールテラス&ヴィラズ古宇利(今帰仁村)のヴィラ棟14室の客室で提供されている美ら花紅茶(上地直美代表)の紅茶は、農薬不使用で栽培した県産品だ。上地代表も果報庭会場でロワジールホテル那覇(那覇市)の担当者と商談したことがきっかけとなって契約に至った。

 上地代表は「事業者とホテルがお互いにマッチングしたいという思いで顔と顔を合わせて会話ができ、とてもいい機会を与えていただいた」と喜んだ。

(中川廣江通信員)