処方薬をコンビニで 薬正堂・セルラー・ファミマが県内初の実証事業


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処方薬のコンビニ受け取りに関する実証事業をPRする(左から)沖縄ファミリーマートの野﨑真人社長と薬正堂の宮里敏行社長、沖縄セルラー電話の菅隆志社長=1日、那覇市松山

 「すこやか薬局」を運営する薬正堂(沖縄市、宮里敏行社長)と沖縄セルラー電話(那覇市、菅隆志社長)、沖縄ファミリーマート(同、野﨑真人社長)の3社は4日から、オンラインでの診療と服薬指導を活用した、処方薬のコンビニ受け取り実証事業を始める。利用者は非対面や非接触で処方薬を受け取れる。同実証事業は県内初で、全国でも珍しい取り組みとされる。

 サービスを利用するには、沖縄セルラー電話が運営するアプリ「JOTO(じょーとー)ホームドクター」をダウンロードする必要がある。

 利用者はアプリ内で協力医療機関のオンライン診療を受けた後、配送事業者が処方箋を「すこやか薬局」に配達する。薬局がオンラインで利用者に服薬指導し、その後、調剤した薬を沖縄ファミリーマート浦添高校前店に納品する。利用者は通知を受けた後、同コンビニの「くすりロッカー」から処方薬を受け取れる。

 3社の代表らが1日、那覇市の沖縄セルラー電話本社で発表した。実証事業を手掛けた背景としてコロナ禍で医療機関への受診を控える人の増加や、政府によるオンライン診療と服薬指導の解禁を挙げた。ECサイトでの買い物の拡大で、コンビニで商品を受け取るサービスの普及もあり、今回の事業でコンビニとの提携に至った。実証期間は2022年1月31日まで。

 宮里社長は「新型コロナの影響でライフスタイルが変化している。オンライン診療など新しい非接触型サービスも増えきた」と説明した。

 菅社長は「これからオンライン診療が当たり前になってくる。実証結果を検証し、次のステップを検討していきたい」と述べた。