沖縄県公文書館は1日、南風原町の同館閲覧棟1階展示室で、2022年に沖縄が日本復帰50年の節目を迎えることにちなんだ企画展「“民主主義のショーウィンドー”アメリカ統治の光と影」を始めた。来年1月16日まで。新たに米国で収集した米国民政府(USCAR)広報局の写真資料も公開する。
展示されているのは沖縄戦後から復帰前までの間、USCARが発行していた広報誌「今日の琉球」「守礼の光」などに掲載された写真資料。県が一括交付金を活用し、米国立公文書館から収集し、現在はホームページで公開している写真1万1481点の一部。そのほとんどは医療や経済発展など戦後の米統治による成果の部分を切り取っている。これに琉球政府関係資料などを加えた計71点の写真が並ぶ。文書などの資料は67点。米統治による米軍基地の過重負担という影の部分も同時に伝えようと、同館が所蔵する書籍なども紹介する。
同館を指定管理する県文化振興会の上原文秋公文書専門員は「圧倒的な量の写真だが、キャプションの情報量も多い。文書管理が行き届いていたことも分かる」との見方を示した。