弓道団体、興南が男女でV 強風でも勝負強さ発揮 県高校新人大会


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女子団体 集中して的を狙う興南高校の(左から)新垣志、長堂蓮、仲本有希、藤井日向、垣花胡心=3日、那覇市の奥武山公園弓道場(又吉康秀撮影)

 県高校新人大会の弓道が3日、奥武山運動公園弓道場で行われ、団体は男女とも興南が優勝した。女子は2年ぶり14度目、男子は8年ぶり5度目の頂点。男子は首里と2チームのみの出場だった。個人戦は女子が大城愛莉(首里)、男子は藤本恵海斗(えみと、沖縄工)が制した。団体、個人の上位3位までは、長崎で行われる九州新人大会の出場権を得た。

 強風が吹き、的中の難易度が各段に上がる中、女子団体は興南が本番で勝負強さを発揮した。準決勝のコザ戦を12―4、決勝の豊見城戦を6―1と圧倒した。

 決勝は新垣志と藤井日向がそれぞれ4射中2本を射止め、チームを引っ張った。椎山心聖(みさと)主将は「試合当日の朝練はチーム全体の調子が悪かった。本番は強風が結構気になっていた。動きが止まる選手もいたが、みんな頑張ってくれた」とチーム一丸の総合力を誇った。予選から決勝までに全員が試合に出ての勝利だった。

 予選で3本を的に当て、絶好調だった垣花胡心(こころ)は決勝で一つも当てることができず反省しきり。「最初は調子良かったが、決勝では気持ちが浮ついてみんなの足を引っ張ってしまった。緊張する性格は直せないので練習を積み重ねてカバーするしかない」と気持ちを新たにしていた。

 椎山主将は「今日は私自身も調子を落としてしまって仲間に助けられた。いい結果が出せるようにレベルアップし、悔いなく試合を楽しみたい」と決意を込めた。 (大城三太)

団体競技で男女優勝の興南

チーム力向上が課題

 首里との団体戦決勝を制した興南の嶋村海翔主将 2チームのみの出場だったが、優勝できてよかった。2年生が2人であとは1年生。風が強かったので1年生は動揺していた。これから後輩を育てて、どれだけチーム力をアップさせられるかが課題になる。

 

 

藤本恵海斗

リラックス心掛け

 男子個人優勝の藤本恵海斗(沖縄工) 前日の練習で調子が悪く「気軽に楽しもう」とリラックスを心掛けて臨んだ。部員が1人足りずに団体戦は出られなかったので、その分も気持ちが入っていた。九州では上手な人の技術を学び、持ち帰って部員と共有したい。


弓道(奥武山運動公園弓道場)

 【男子】

▽団体決勝トーナメント決勝

興南 5―2 首里

▽個人戦順位(射詰) (1)藤本恵海斗(沖縄工)(2)宮城侑真(首里)(3)嶋村海翔(興南)

 【女子】

▽団体戦決勝トーナメント1回戦

興南 12―4 コザ
豊見城 6―4 首里

▽同3位決定戦

首里 3―2 コザ

▽同決勝

興南 6―1 豊見城

▽個人戦順位(射詰) (1)大城愛莉(首里)(2)崎原琴乃(コザ)(3)伊波美怜奈(同)

※男女とも3位は遠近による