普天間基地周辺のPFAS、米軍「放出原因ではない」 高濃度検出に見解


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PFASについて米海兵隊太平洋基地政務外交部と意見交換した後、記者団の取材に応じる宜野湾市の松川正則市長=6日、北中城村

 【中部】宜野湾市の松川正則市長は6日、沖縄防衛局と米海兵隊太平洋基地政務外交部を訪れ、米軍が普天間飛行場から有機フッ素化合物(PFAS)を含む汚染水を公共下水道に放出した問題などについて意見交換した。松川市長によると、市の調査で下水道から高濃度の値が検出されたことについて米軍側は「(汚染水は)しっかりと浄化しており、(値の高さは)放出が原因とは考えられない」との認識を示したという。

 米軍が放出した当日の8月26日に市が下水道から採取した水の調査で、発がん性などのリスクが指摘されるPFOSとPFOAを合わせた値が、国の暫定指針値(1リットル当たり50ナノグラム)より13.4倍高かった。松川市長によると、基地政務外交部で対応したニール・オーウェンズ大佐は「原因が分からない」と話していたという。

 松川市長は、放出当日のPFAS値が高かった理由について「その日以外は20ナノグラムあるかないかだ。原因の検証ができるかといえば大変難しい」との見解を示した。

 基地周辺の湧き水から依然として高い値が出ていることも話題に上がったといい、浄化を含め今後連携して取り組むことを確認した。