沖縄市にDX拠点開設 福岡の岡野バルブ製造 空き店舗を活用


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桑江朝千夫市長(左端)に沖縄オフィス開設を報告する岡野バルブ製造の岡野武治社長(左から3人目)=8日、沖縄市役所

 【沖縄】発電プラントのバルブ製造やメンテナンスなどを手掛ける岡野バルブ製造(福岡県)が9月から、沖縄市中央の創業支援施設「ラグーン」内に沖縄オフィスを開設した。沖縄を拠点に、デジタル技術で産業に変革をもたらす「デジタルトランスフォーメーション(DX)」のものづくり分野での新事業を展開する予定。2022年3月ごろには一番街商店街の空き店舗を活用して新たな事務所を開設し、10人程度にスタッフを拡大する計画。

 岡野バルブ製造は1926年創業。20年11月期の連結売上高は約63億円。福岡の他に、全国の主な発電所設置地域にメンテナンスなどのための営業所を置いているが、DXのための事務所開設は今回が初めて。

 沖縄オフィスでは自社のバルブ事業に限らず、中小の工場やメンテナンス事業者など製造業全体のDXを支援するプラットフォームの構築などを目指し、新分野への進出を図る。

 マイクロソフトがDX支援などを手掛ける「ラグーン」内のシェアオフィスを使い、佐藤鉄平IOM事業部長ら新規事業担当の社員3人が勤務している。

 岡野武治社長らは8日、沖縄市役所に桑江朝千夫市長を訪問し、今後の事業展開を説明した=写真。岡野氏は沖縄市でのオフィス開設について「一番の魅力はスタートアップなど挑戦者が多い街だ。ハングリー精神のある人が多く、人材やスキルが集まっている」と話した。