SDGsゲームで体感 西原中が目標達成へ道のり学ぶ 文化祭の商品開発に生かす


この記事を書いた人 アバター画像 上里 あやめ
うむさんラボの山川伸夫さん(左)の指導の下、カードゲーム「2030 SDGs」を体験する西原中の生徒たち=9月28日、西原中学校

 【西原】国際社会が推進するSDGs(持続可能な開発目標)の意義や実社会との関わりについて学ぶ授業が9月28日、西原町立西原中学校で行われた。かねひで総合研究所主任研究員の金城桃子さんと、うむさんラボ執行役員の山川伸夫さんの2人が外部講師として登壇し、生徒らに身近な環境問題や社会問題を例に「世界はつながっている」ことを説明した。

 授業の中盤には、クラスごとに分かれてカードゲーム「2030 SDGs」を体験。同ゲームはSDGsで定めた17の目標を達成するために、現在から2030年までの道のりを楽しみながら学ぶもの。どのクラスでも前半戦は経済分野に比重を置いたため、環境や社会がおろそかになった。

 後半戦はクラス一丸となって取り組んだことで経済、環境、社会が調和の取れた状態となった。

 ゲーム終了後には生徒から、「水を出しっぱなしにしない」「食べ物の好き嫌いをなくす」「節電のためにゲームをあまりしない」などの意見が出た。一方、教員からは「なるべく階段を使う」「環境に優しいシャンプーを使っている」などの意見が出た。授業はオンラインで各教室をつなぎ、カードゲームの途中経過や結果などをリアルタイムで共有した。

 西原中では新型コロナウイルス感染症の影響で中止となった職場体験の代わりに「にしらぼ」という架空の会社を結成し、11月に予定される文化祭に向けてマスクやアクセサリーなどの商品開発を進めている。生徒は今回の授業を踏まえ、商品開発にSDGsの考えを取り入れる。宮良風花さん(13)は「楽しくSDGsについて学ぶことができた。今日学んだことを今後の商品開発に生かしたい。『にしらぼ』が掲げるのは町民を元気にすること」と語った。

 授業はSDGsを推進しようと活動する企業・団体のネットワーク「OKINAWA SDGsプロジェクト」が協力したほか、うむさんラボでインターンシップする大学生5人もボランティアとして参加した。