重量挙げ・糸数、柔道・渡名喜ら9選手…応援へ感謝、悔しさも口に


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東京五輪やパラリンピックで活躍した県出身選手らが出席し、県スポーツ栄誉賞を授与された表彰式=21日午後、県庁

 東京五輪・パラリンピックに日本代表として出場し活躍したとして21日、県出身・関係のアスリート9選手に県からスポーツ栄誉賞が贈られた。出席した選手はそれぞれ受賞を喜び、県民ら多くの人から受けた応援に感謝した。あいさつではメダルを獲得できず悔しい思いを口にする選手も。3年後のパリ出場へ新たな決意を語るなど、さらに競技に励んでいくことを誓った。

 受賞者は重量挙げ男子61キロ級の糸数陽一(豊見城高―日大出、警視庁)と同男子73キロ級の宮本昌典(沖縄工高―東京国際大出、同大職)。自転車ロードレースの新城幸也(八重山高出、バーレーン・ビクトリアス)、カヌースプリント男子カナディアンシングル1000メートルの當銘孝仁(沖縄水産高―大正大出、新潟・三条市スポーツ協会)、陸上男子走り幅跳びの津波響樹(那覇西高―東洋大出、大塚製薬)。ハンドボール女子の池原綾香(那覇西高―日体大出、デンマーク・オーデンセ)と同男子の東江雄斗(興南高―早大出、ジークスター東京)。マラソン女子(車いすT54)の喜納翼(コザ高―沖縄国際大出、タイヤランド沖縄)、沖縄関係選手で両親が南風原町出身である柔道女子48キロ級の銀メダリスト渡名喜風南(パーク24)の9人。

玉城デニー知事から県スポーツ栄誉賞を贈られる糸数陽一選手(左)=21日午後、県庁

 リオデジャネイロ五輪に続き2度目の出場となった糸数は「今回も2キロ差でメダルに届かず悔しい思いをした。パリではメダルを獲得して沖縄に戻ってこれるように頑張りたい」と新たな決意を表明した。3年後に迫るパリ五輪大会。2大会連続で4位と一歩届かなかったメダル獲得へ、3度目の出場を目指し挑戦を続ける意気込みを語った。7位だった宮本も「悔しさがあったことで次のパリでは必ず取りたいという思いが一層強くなった。次はメダルを持って帰りたい」と力を込めた。

 陸上競技では沖縄から49年ぶりの出場選手となった津波は「うれしく思う」と誇らしく語り、沖縄を含む各方面からのサポートに感謝した。その上で予選敗退となった東京五輪の悔しさから、「気持ちを切り替えてパリを目指しメダル獲得の夢をかなえたい」と見据えた。

 當銘は「東京五輪は終わったが、パリという大きな舞台ある。スポーツが縮小することなく、下の世代からもメダリストが出てくるような育成、強化に取り組んでほしい」と述べた。渡名喜は「皆さんの応援が力になりメダルを取ることができた。日々精進していくので応援お願いします」とあいさつした。

 オンライン参加となった池原は「長年目指していた舞台でプレーができて、うれしかった。五輪の舞台は特別で財産になった」などとコメント。喜納は「競技人生は続く。感謝を胸に頑張っていきたい」と飛躍を誓った。

 欠席となった新城は「賞を誇りに思う。3度目が自国開催という大会で素晴らしい経験ができた」とメッセージを寄せた。