沖縄セルラー増収増益 「auでんき」などが伸び収益過去最高 中間決算


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 沖縄セルラー電話(菅隆志社長)は22日、2022年3月期の中間連結決算(21年4~9月)を発表した。売上高に当たる営業収益は359億5100万円、経常利益は94億6900万円、純利益は64億9300万円だった。今期から会計基準の新基準を適用しているが、単純比較で営業収益は前年同期比2・6%増、経常利益は同20・4%増、純利益は同19・0%増と増収増益だった。

 営業収益、営業利益はいずれも中間期で過去最高を更新した。

 緊急事態宣言によってイベントが実施できなかったことなどから携帯端末の販売台数は減少したが、「auでんき」の売り上げが伸びて営業収益を押し上げた。利益面では、販売台数の減少に伴い、代理店への販売手数料などのコスト低減で増益となった。

 スマホやタブレット端末などモバイルの総契約数は同0・9%増の74万2800件だった。「UQ」や「povo」などの低料金ブランドを選択する客が多く、1契約当たりの月間平均収入を表すマルチブランド総合ARPUは同0・9%減の4941円だった。

 上原靖執行役員は「下期はイベントでの販促を強化していく。5G化が進めばトラフィック(データ量)が増え、auの無制限プランへの移行の増加が予想される」と話した。

 5Gの沖縄本島内人口カバー率は、今年3月末時点の20%から、9月末には60%に上昇した。22年3月末に90%を予定している。

 一般家庭まで直接光ファイバーを引き込むFTTHの累計回線数は同4・7%増の11万2400件だった。テレワークや遠隔授業などの需要は、一時期に比べ弱くなったものの底堅く推移しているという。