オリオンビール社員が性の多様性を学ぶ LGBTQ当事者招いて研修会


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 【豊見城】誰もが働きやすい職場環境を目指して、オリオンビール(豊見城市)は14日、市豊崎の本社で性的少数者(LGBTQ)について学ぶ研修会を開いた。性自認が男女どちらでもないXジェンダーの「まぁ~ちゃん」こと城間勝さん(30)と同性愛者の平良亮太さん(27)が講師を務めた。オンラインをメインに約65人の社員が2人の軽快かつ深みのあるトークに聞き入った。

LGBTQ当事者の平良亮太さん(右)と城間勝さん(右から2人目)のトークを聞くオリオンビールの社員ら=14日、豊見城市豊崎のオリオンビール本社

 平良さんは「性別は男女だけではない」と話し、人には体の性、心の性、好きになる性、表現する性の4つがあると説明した。人には「性別を気にしない人や男女どちらも好きな人、決めきれない人」などさまざまなセクシュアリティ(性の在り方)があり、「組み合わせは人それぞれで、相手を認める事が大事だ」と強調した。

 城間さんは「セクシュアリティは海と一緒。海は深く入っていけば行くほど、分からなくなる。セクシュアリティも深くなると分からない」と語った。自身の性自認については男女どちらでもなく「性別はまぁ~ちゃん」と定義した。「誰も置き去りにしない社会」にするために、「話してくれて、教えてくれてありがとう」という姿勢で相手に接することが大切だと伝えた。

 最前列で聞いた三井舞さん(34)は「LGBTQについては興味があり、本を読んでいる。当事者の話を直接聞けて、とても勉強になった。これからももっと話を聞きたい」と感想を述べた。

 今回の企画はオリオン人事総務本部がキャリアアップや風通しの良い職場作り、地域貢献を「自分ごと」として捉えることなどを目的に社内イベントの一環として実施した。社員はCSR(企業の社会的責任)活動などについても学んだ。