衆院選沖縄4区 当選ライン8万票を想定 <最終盤戦いの焦点>


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 衆院選は30日、選挙戦の最終日を迎える。31日の投開票に向けて、各陣営とも支持固めや無党派層の獲得に選挙区内を駆け巡る。名護市辺野古の新基地建設計画や新型コロナウイルス対策などを争点に、各候補者が激しい舌戦を繰り広げる。各区とも辺野古新基地建設に反対する「オール沖縄」候補と、政権与党で公明が推薦する自民候補がせめぎ合う構図で、1区では無所属前職も加えた三つどもえの戦いが展開される。選挙区の戦いのポイントや各陣営の投票率の見立てなどをまとめた。(’21衆院選取材班)

 沖縄4区は、自民前職の西銘恒三郎氏と立民新人の金城徹氏が激しい選挙戦を展開している。有権者数は約29万5千人で、本島南部や宮古・八重山地域が選挙区に含まれる。2017年の前回衆院選の4区の投票率は58.32%だった。

 前回は市議選と同日選挙で投票率が高く、勝敗の鍵を握った宮古島市だが、今回は24日に市議選を終えたため、両陣営とも同市の投票率は下がり、選挙区の投票率にも影響するとみる。

 西銘陣営は投票率を53%に設定する。公明党とのセット戦術を展開し、保守系支持層や企業・団体の票固めに力を入れる。若年層の取り込みも図る。宮古の票差は前回の約8千票から3千~4千票に縮まる予測。

 大城和人選対本部事務局長は「当選ラインは8万票で、当初目標は9万票を掲げていた。8万2千票は取りたい」と話した。

 金城陣営は投票率を54%と想定する。革新系の票を固めるほか、元保守系の立場から「オール沖縄」への参加を強調し、幅広い支持層獲得を狙う。保育園を重点的に回るなど、子育て世代の票取り込みも図る。

 當銘勝雄選対本部長は「当選ラインは8万票とみている。そこから上積みして8万1500票は獲得したい」と話した。