【沖縄】7月から10月にかけて那覇市の琉球新報ホールで行われた第55回琉球古典芸能コンクールで、伊佐七海さん(17)=具志川高校2年=が、箏曲と三線、胡弓の3部門で優秀賞に合格した。七海さんの妹・夏希さん=宮里中2年=も箏曲と胡弓の2部門で新人賞に合格した。新人賞受験でも“三冠”を獲得した七海さんは「先生に教わったことを確実にできるように一つ一つ、練習を重ねた。最高賞でも3部門合格を目指す」と話す。
七海さん、夏希さんは共に、沖縄市明道に研究所を構える琉球箏曲興陽会の宮城秀子さんに師事。三線と胡弓は野村流の伊禮薫さんに師事している。
七海さんは新人に続く三部門合格を成し遂げるため、コンクールが近づくと週3、4回稽古に通った。三線の部を受験した日も、審査が終わると、研究所に行き指導を求めた。師匠の秀子さんも「稽古熱心」と、芸能に向き合う姿勢に太鼓判を押す。
夏希さんは初めてのコンクールであり、ことしは新型コロナウイルス感染症対策の観点から付き添いに制限があったため、「少し怖くて、緊張した」と振り返る。それでも堂々、2部門に合格した。
宮城さんの研究所からは、南風原高校1年の伊禮門怜音さんも箏曲の新人賞に合格した。また、来年は伊佐きょうだいの三女渚紗さんも新人賞の受験を控える。宮城さんは「みんなみんな一生懸命に芸能に取り組んでくれていることがうれしい」と目を細めた。