興南男女、剣道団体を制す 県総体欠場の3年生の思い継ぐ 県高校新人大会


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男子団体決勝リーグ 興南―小禄 勢いよく踏み込みコテを狙う興南の大道祐京(右)=10月31日、那覇高校(喜瀬守昭撮影)

 県高校新人体育大会は31日、県内で7競技が行われた。剣道は興南が男女団体優勝を決めた。ヨットのシングルハンダー級は伊波光大(同)が7レース全てでトップでゴールし優勝した。420級は上地琉希・當山功晟(知念)、FJ級は山内煌志・宮平有真(同)が1位。420級、FJ級はぞれぞれ1組のみの出場だった。レスリングは個人戦男子60キロ級で大城良太(南風原)が、65キロ級は饒波悠稀(北部農林)が頂点に立った。

 一突き、一打から気迫が漏れる熱戦だった。試合場には、張り詰めた空気が漂い選手の叫び声や応援する選手の拍手が鳴り響く。昨年、小禄に2―3で敗れ準優勝に終わった興南は雪辱に燃えていた。

 小禄との戦いは終始、激しい打ち合いが続いた。先鋒の山田義斗が先勝し幸先良くスタートを決めるも、小禄がすぐさま取り返し振り出しに戻す。だが、五将戦から中堅と三将戦を3連勝し優勝を決めた。

 最後の大将戦は、個人戦で2年連続優勝を遂げた大道祐京。「攻め続ける剣道をぶれずにやる」。軽快な足さばきで攻めてくる相手に、技やくせを冷静に見極め戦略を立てる。最後は、コテを決めようと相手が間合いに入った隙に、面を打ち込んだ。興南が身上とする“攻め続ける姿勢”を全員が体現し、ふたを開ければ5―1で勝利を手にした。

 全国大会出場も射程圏内に捉えていた今夏の県高校総体は欠場。大会に出られなかった3年生の思いを継ぎ、新チームを率いる又吉優輔主将は「悔しくて、男女同時優勝を目標にやってきた。団体で勝つためにはチームが一つにならないといけない」。目の前の勝利に貪欲に食らいついた結果だった。待ち受ける九州や全国も「一つ一つ勝ち上がっていく」と着実に勝利を積み重ねていく。
 (上江洲真梨子)