沖縄GoToイート再開 業者ら期待「年末年始まで延長して」


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GoToイートおきなわの公式ページより

 新型コロナウイルス感染拡大で影響を受ける飲食業への支援策「Go To イート」事業で、プレミアム(割増金)付き食事券の店内飲食利用が8日、沖縄県内で約7カ月ぶりに再開された。感染防止対策がとられているとして県が認証した店舗に限定して、利用が認められる。飲食業界では需要回復への起爆剤として期待する一方、残り1週間となる販売期限、12月15日までの使用期限の延長を求める声が上がった。

 食事券は、購入額に25%を上乗せした金額が利用可能となる。沖縄事務局によると、8日時点で県内1075店で店内飲食に使用できるという。

 10月22日に食事券の販売を再開し、8日までの2週間あまりで約1億円分を販売した。県飲食業生活衛生同業組合の鈴木洋一理事長は「(需要回復の)起爆剤として期待している。食材の卸業者も喜んでいる。対策をしっかりして、新型コロナをリバウンドさせずに営業を続けていきたい」と話した。

 浦添市にある日本料理店の担当者は「多くの客から『待ち遠しい』との声が寄せられていた。提供する側としてもうれしい」と声を弾ませた。那覇市で居酒屋を営む男性オーナーは再開を喜ぶものの、利用者が高級店や人気店に集中することを懸念する。「客単価は上がるだろうが、客数に偏りが出る。店の価格帯で割引率が変わるシステムにしてほしかった」と吐露した。

 一方で、県内における食事券の販売は予算総額60億円のうち、約16億円にとどまっている。11月15日までの販売期限内での完売は不可能と考えられ、購入した食事券の使用も12月15日までのため、年末の繁忙期を前に終了する予定だ。

 居酒屋経営者は「年末年始の繁忙期に使えないのでは意味がない。感染拡大中は利用できなかったのだから、政府はその分延期してほしい」と期間の延期を訴える。「期間が短いと、予約を詰め込む店も出て感染拡大につながらないか不安だ」と話した。