沖銀が4期ぶりに増収 与信増加続き減益 9月中間


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 おきなわフィナンシャルグループ(OFG、山城正保社長)は12日、2021年9月中間連結決算を発表した。対象は沖縄銀行など10社。売上高に当たる経常収益は前年同期比2・8%増の252億7300万円、経常利益は同19・5%減の28億5900万円、純利益は同45・4%減の11億9600万円で、中間決算としては4期ぶりの増収減益だった。新型コロナウイルス感染症の影響で取引先企業の業績が悪化したことなどから、与信費用が大幅に増加し利益を圧迫した。

 銀行単体の経常収益は同3・2%増の182億8200万円、経常利益は同12・6%減の27億2400万円、純利益は同36・0%減の13億4700万円。本業のもうけを示すコア業務純益は、貸出金利息収入が減収したものの有価証券利息配当金などが増加し、同19・5%増の43億400万円となった。

 与信費用は同3・8倍の21億7500万円と大幅に増加した。山城社長は「新型コロナは収束に向かっているが、経済状況はすぐに右肩上がりとはならない。ただ、上期にかなり与信コストを積み上げたので、下期はそれほど大きく積み上げる必要はないと思う」と話した。

 貸出金の平均残高は同2・9%増の1兆7107億円、貸出金利回りは0・07ポイント低下し1・40%だった。預金は、企業が新型コロナ対策で手元資金を厚くする傾向から、平均残高は同8・1%増の2兆4189億円となった。

 OFGとしての通期の連結業績予想について、経常収益が496億円、経常利益が63億円、純利益が35億円と発表した。


おきなわフィナンシャルグループ(沖縄銀行)の2021年9月中間連結決算
         (単位:百万円)
 経常収益    25,273(2.8)
 経常費用    22,413(6.6)
 コア業務純益   4,304(19.5)
 経常利益     2,859(▲19.5)
 中間純利益    1,196(▲45.4)

 ※かっこ内は前年同期比増減率。
 ▲はマイナス。コア業務純益は単体。