外出制限などのあるコロナ禍でも、高齢者が楽しく過ごせる時間を提供しようと、頭や体を動かす動画を制作・配信する「アカバナプロジェクト」。北中城村仲順にあるベーカリーカフェ「cotonowa」で6日、地域の子どもたちや高齢者らを招待し、普段は動画で配信するクイズや方言、手遊びなどを対面で楽しむ交流イベントが開かれた。
プロジェクトは、コロナ禍の外出制限などで高齢者の認知力や筋力低下が危惧される中、動画を見ながら簡単な運動ができるよう、特別支援学校教諭の山城郷士さん(40)とケアマネジャーの中村文彦さん(41)、リハビリ助手の崎濱秀樹さん(41)の3人が取り組む。日によって異なるクイズや運動を楽しめるよう365日分の動画制作を目指し、現在約8割の撮影を終えた。
cotonowa店主の亀山さやかさん(39)が代表を務める任意団体「cotonowa福祉部meme」が主催し、カフェスペースを使った6日のイベントが実現した。亀山さんは、高齢者や育児をしている人たちなどの居場所作りに取り組んでいる。
参加者は同日、普段は動画投稿サイト「ユーチューブ」で配信されている日付や方言のクイズ、手話ソングのほか、沖縄の民謡やわらべうたを使った手遊びを楽しんだ。参加した中村奏介さん(10)は「知らないウチナーグチを勉強できて楽しかった」。妹の遙さん(7)も「みんなと一緒に遊べて楽しかった」と笑顔で話した。比嘉千代子さん(94)は「手遊びなども楽しく、多くの子どもたちと一緒にできて元気が出る」とほほ笑んだ。
同プロジェクトは「ユーチューブ」の配信動画をまとめたDVDを制作中で、今後希望する市町村などに無料で配布し、高齢者や地域の集まりで役立ててほしい考えだ。
山城さんは「高齢者と子どもたちをつなげるコミュニケーションツールとして活用してもらえればうれしい」と語った。
ユーチューブのアカバナチャンネルはhttps://www.youtube.com/channel/UC_jN74P2s9LmYyXCA6nDA9Aから。