空手道・九州高校新人大会 金城、田場が個人形V 男女とも浦添勢占める


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男子個人形決勝 力強い「アーナン」を披露し優勝した浦添の金城匠杜=19日、那覇市の県立武道館(喜瀬守昭撮影)

 空手道の第41回全九州高校新人大会兼全国高校選抜予選が19日、県立武道館で開幕した。南ブロックの男子個人形決勝で金城匠杜(浦添)がアーナンで25.06点を取り、前田(宮崎)を下して頂点に立った。女子個人形決勝は県勢対決となり、田場琳奈(浦添)がスーパーリンペイで24.88点を出して大城綺亜莉(前原)に勝利し、優勝した。女子3位は川原琉花(沖縄尚学)と近藤花音(宮古)。男子も島袋生成(沖縄尚学)と奥間有(コザ)が3位に入り、男子の山城澄心(浦添)も5位入賞した。南ブロックは上位5人までが来年3月の全国大会出場権を得た。

全国で戦える手応え/金城、初の25点台

 自身初の25点台に乗せて1年生の金城匠杜(浦添)が九州南ブロックの頂点に立った。トップ通過で全国選抜の切符を手にし「全国でも通用するかもしれない」と、大きな手応えをつかんだ。

 8月の全国総体への出場も果たしたが、2回戦で敗退。その前の全九州でも上位進出はならなかった。3年生らとの力の差を感じ「力んで形を打ってしまった」という。パワーに頼った動きが目立ち、道場の先生に改善を促された。

 以降、力の抜き方を意識し、技を繰り出す瞬間の強弱などを体にしみ込ませるよう繰り返し練習してきた。成果は形全体の流れに表れた。以前は「力が抜けず動作が速くなり、焦って決めに影響していた」が、この日はよどみない演武を貫いた。

 決勝前、全日本強化選手に指定され、既に選抜出場が決まっている東海毅(浦添2年)に「上がってこい」と送り出された。

 金城は「ちょっとは追い付けたかな。でもやっぱりまだまだ」と頬を緩ませ、全国では「メダルマッチへ進めるよう頑張りたい」とさらなる飛躍を誓った。
 (謝花史哲)

「今年こそ日本一」と闘志/田場
 

女子個人形決勝 「スーパーリンペイ」を演武する浦添の田場琳奈

 県大会決勝と同じ顔合わせとなった最終戦で田場琳奈(浦添)は気迫十分に「気持ち良くできた」と力を出し切った。

 対戦した大城綺亜莉とは互いが声を合わせるように力を認め合い、高め合う存在だ。田場は「ずっと戦ってきた。大城がいたから強くなれている」。だからこそ負けられないと、この試合にはより集中した。

 昨年に続き、全国選抜出場を決めた。昨年は5位にとどまったが、「今年こそ日本一になりたい」と闘志を燃やす。そのためにも「もっと上半身と下半身の一致性を高めて、スピードもパワーも付けて、全試合で全力を出せるよう、迫力のある形を打てるようにしたい」と力を込めた。