齋木さんが日本学会賞受賞 沖縄児童文学の実像に迫る


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
日本児童文学学会賞を受賞し、笑顔を見せる齋木喜美子さん(右)=20日、大阪市

 【大阪】日本児童文学学会の研究大会が20日、大阪市内で開かれ、県出身で関西学院大学教授の齋木喜美子さんに第45回日本児童文学学会賞が贈られた。

 齋木さんは具志川市(現うるま市)生まれ。未開拓だった時期から沖縄児童文学研究を地道に開拓してきた。沖縄をルーツとする作家や作品に光を当て、3月に著書「沖縄児童文学の水脈」(関西学院大学出版会)を刊行した。

 同書は、選考の中で「戦前から現代へと至る『沖縄児童文学』の実像に迫ろうとした労作」「『沖縄児童文学』にとどまらず、日本児童文学の見直しにつながるものであり、今後の児童文学・児童文化研究の発展に大いに資する」などと高く評価され、今回の受賞となった。

 賞状を受け取った齋木さんは「名誉ある賞をいただくことに驚き過ぎて、信じられない」とお礼の言葉を述べた。

 10月には、沖縄文化協会主催の第1回外間守善賞も受賞。琉球新報児童文学賞の選考委員も務めている。