ウェルネス沖縄初V 興南に2-1 県高校野球1年生大会


社会
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 高校野球の第46回県1年生中央大会最終日は21日、タピックスタジアム名護で決勝を行い、延長十回タイブレークの末、ウェルネス沖縄が2―1で興南を破り初優勝を飾った。ウェルネス沖縄が初回に1点を先制し、両チームとも投手陣が好投してスコアが動かないまま終盤へ。中盤から打線に当たりの出始めた興南が八回に追い付いたが、延長十回表を無失点に抑えたウェルネス沖縄が9番・新城琉愛のサヨナラ打で勝利をつかんだ。


新城、好投投手陣に応える
 

興南―ウェルネス沖縄 延長10回無死満塁、サヨナラ打を放ち、雄たけびを上げるウェルネス沖縄の新城琉愛=21日、タピックスタジアム名護(喜瀬守昭撮影)

 延長十回表、八回から継投したウェルネス沖縄の當銘愛渉が好投を見せる。タイブレークの走者を一、二塁に置き、1人目を変化球主体の配球でスリーバント失敗に追い込むと、残る2人も内外に投げ分けて三直と左飛に仕留めた。マウンドを降り、直感した。「裏の攻撃で勝てる」

 チームは流れをつかみ、先頭打者が興南の失策で出塁して無死満塁。サヨナラの絶好機に打席に入ったのは、マスクをかぶる新城琉愛だ。「最低でも外野フライ」と初球を振り抜く。大きな当たりが右中間を破りサヨナラ勝ちを決めると、三塁側ベンチから飛び出した仲間たちが新城に駆け寄り、全員で喜びを爆発させた。

 創部4年目にして県大会で初優勝を果たし、五十嵐康朗監督は「私たちの学校にとって、新たな歴史の1ページ。子供たちの自信になる」と目尻を下げる。「投手陣の頑張りで守りから流れがきた」と、好投にバットで応えた新城も「優勝はうれしい」と達成感をにじませた。

 ウェルネス沖縄は県内で年々存在感を高め、今年の1年生は約40人。同級生をまとめる宜野座凜主将は「チーム力ではまだまだ興南に劣る。上を目指し、成長していきたい」と初の甲子園出場を次の目標に掲げた。

 (長嶺真輝)