ハッピーモア本店、農業体験「畑パーク」に 宜野湾名物の直売所は2号店に集約


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30日で営業を終えるハッピーモア市場本店への来店を呼び掛ける多和田真彦社長(左端)とスタッフ=23日、宜野湾市志真志

 沖縄県宜野湾市志真志にある農産物直売所「ハッピーモア市場」本店の営業が30日で終了する。店舗機能は大山にある「ぎのわんゆいマルシェ」内のTropical店に統合し、本店跡は農業体験などが楽しめる「ハッピーモア畑(ハル)パーク」として運営する。マネジャーの大湾絵梨子さん(34)と広報担当の石川廉さん(34)は「本店跡を農業のテーマパークにしたい」と意気込んだ。

 ハッピーモア市場は2008年に開業。化学肥料などの有無を明示した野菜の販売や、野菜や薬草を使用したスムージーなどが好評で売り上げは右肩上がり。21年2月には2号店となるTropical店がオープンした。一方、本店は建物の老朽化が進み、閉店を決めた。

 多和田敬子副社長は「建て替えも難しいので思い切って決断した。本店は農業の発展に向けて生まれ変わる」と話す。

 本店跡は、店舗隣にある約400坪の農地と合わせて農業体験などができる「ハッピーモア畑パーク」として運営する予定。農業講座をしたり、畑で収穫した作物で料理を作ったりと、農業を通して人同士がつながる場を目指す。

 人とのつながりを重視するのは、これまでのハッピーモアが「人がコンテンツ」になっていることにある。スタッフとのおしゃべりを楽しみに来る客も多く、Tropical店の準備作業には、客や農家など約50人がボランティアで参加した。石川さんは「さらに学校や地域との関わりも増やし、宜野湾全体を盛り上げたい」と期待を込める。

 本店の最終営業日は、これまで本店で勤めたスタッフが集合する。大湾さんは「本店ファンのみなさんに直接感謝を言いたい。ぜひ会いに来て」と呼び掛けた。

 本店の営業は午前10時から午後6時まで。日曜定休。 (田吹遥子)


 

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