「エプロンは衣装」おしゃれ着提案 刺しゅうやデザイン自在 沖縄市に専門店


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エプロンのファッション展開に情熱を注ぐ吉野千鶴さん=11日、沖縄市パークアベニュー通りの「CHOCOLA de APRON」店内

 【沖縄】県内では珍しいエプロン専門店「CHOCOLA de APRON」が今年7月、沖縄市中央のパークアベニューにオープンし、ネットショップで注目されるなど話題を集めている。オーナーは大阪府出身の吉野千鶴さん。名刺には「縫人」と冠し、コンセプトは「暮らしを彩る エプロンは衣装 地球がステージ」と打ち出している。

 本紙主催の「母の日の図画・作文コンクール」でもエプロン姿のお母さんたちがよく描かれる。そのイメージは仕事着。それを「衣装」として大胆なコンセプトに飛翔させた吉野さん。

 縁があって沖縄に移住したのが10年前。元々衣装づくりに興味があり、その経験を生かし、4年前にエプロン専門の仕立てを本格起業した。以後、南城市や宜野湾市、北谷町などで作品展を開催してきた。

 実績を重ね、沖縄市での多様な業態の合同作品展に出品したのを契機に同市に専門店を構えることを決めたという。

 「今ではコザの個性豊かなチャンプルー文化にすっかり魅了されています」と表情を和ませる。

 エプロンを固定観念の仕事着から解放し、ファッションとして、おしゃれな衣装として提案できると強調する。料理の時はもちろん買い物や散策、庭の手入れ、またはパーティーなどその時の気分に合わせて着こなし、「あなたはエプロン持っていますか? 私は15枚持っています。多様な楽しみ方があります」とアピールする。

 十数種類の色柄の布、素材や刺しゅうを用意している。唯一無二の多彩なデザインで客からのポケットサイズなど、こだわりの注文に応じる。

 たんすにしまい込んだ服地をよみがえらせるオーダーを受け、男性の魅力をアップさせるメンズエプロンも制作している。

 同市観光物産振興協会が作成した「コザの街歩き」の最新マップでは「CHOCOLA de APRON」はユニークな店舗の一つとして紹介されている。

 吉野さんは「エプロン作家として県内のクリエイターとのコラボにも挑戦していきたい」と、多角的な展開を見据えている。

 詳細はhttps://www.chocola-de-apron.com

 (岸本健通信員)

※注:吉野千鶴さんの「吉」は「土」の下に「口」