【金武】沖縄県金武町の水道水や地下水源などから国の暫定指針値を上回る有機フッ素化合物(PFAS=ピーファス)が検出された問題で、町民約30人でつくる「金武町ちゅら水会」は21日、町中央公民館で座談会「命の水が危ない」を開催した。町内外の100人余りが参加し意見交換した。
同会共同代表で町議の崎浜秀幸氏と前衆院議員の屋良朝博氏が、町内のPFAS検出状況や、嘉手納基地や普天間飛行場周辺のPFAS汚染を報告。県内のPFAS問題を調べる照屋正史さんが司会を務めた。
PFASはいったん体内に入ると排出されにくく、長期の影響が懸念される。崎浜氏は、PFASを含む泡消火剤を使った訓練が町内の米軍キャンプ・ハンセンでも行われており、周辺の地下水などを汚染していると指摘した。
屋良氏は日米の環境補足協定について、漏出が「現に発生した場合」と規定しているため、米側が「汚染が今起きている」と判断しないと日本に報告する必要がなく、全く対応できない現状を説明。一方でドイツの米軍基地では、米軍が独自にPFAS汚染を調査し地下水が基地外に出ない措置を取っているとして、沖縄の状況を改善するには「県民一人一人がもっとPFAS問題に関心を持つことが必要だ」と訴えた。