TikTokで配信、語り手の育成…若い世代に戦争と平和を伝えるには?3カ国1地域の学生が沖縄で研修


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研修に参加した学生ら=27日、豊見城市の沖縄空手会館

 県平和祈念資料館などが主催する「『平和への思い』発信・交流・継承事業」の成果報告会が27日、豊見城市の沖縄空手会館で開かれた。沖縄や広島、長崎のほか、台湾など3カ国1地域の学生らが参加し、それぞれの地域の戦争や事件、虐殺について紹介し、平和を継承するための行動目標となるアクションプランを発表した。学生らは「平和」への思いを次世代につなげていくことを再認識した。海外からの学生はオンラインで参加した。

 アクションプランには「平和に関する歌を制作する」「ラップを作り、TikTokで公開する」「若者対象のシンポジウムを開催する」などさまざまな案が出た。一方で、参加者の中には「沖縄戦を自分事として捉えることができるように(証言を伝える)語り手の育成も同時進行で必要だ」と危機感をあらわにした。

 研修を通して学生らは「それぞれの地域の出来事を知ることができた」「平和への知識や理解が深まった」と話した。

 研修は若い世代への戦争体験などの継承、アジア諸国との相互理解やネットワーク形成を目的に2019年から開催している。学生らは21日からの研修で県平和祈念資料館などを訪れる県内視察や海外参加者とのオンライン学習を実施した。報告会のパネルディスカッションでは沖縄キリスト教学院大学の新垣誠教授がコーディネーターを務め、「各地域における継承と今後の展望」をテーマに話し合った。