松くい虫の被害急増、久米島初確認 半年で前年度の倍


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久米島で初確認された松くい虫によって立ち枯れしたリュウキュウマツ=9月3日、久米島町西銘(同町役場提供)

 リュウキュウマツなどを枯らす松くい虫(マツノザイセンチュウ)の被害状況について、県の崎原盛光農林水産部長は、今年4~9月の半年間の被害量が1325立方メートルに上り、2020年度の被害量647立方メートルの約2倍になっていることを明らかにした。

 20年度は被害がピークだった03年度(4万3980立方メートル)に比べて約98%減少するなど大幅な改善が見られたが、再び増加傾向が見られる。1日の県議会11月定例会代表質問で、又吉清義氏(沖縄・自民)、山里将雄氏(てぃーだ平和ネット)に答えた。

 今年9月に初確認された久米島町に加え、読谷村とうるま市から宜野座村にかけての一部地域や、東村などで被害が広がっているという。

 崎原部長は、20年度に被害が減少したのは重点的な防除対策を行った結果だと説明した上で、今後についても「沖縄型森林環境保全事業を活用し、市町村や森林組合と連携して駆除対策を強化していく」と述べた。
 (当銘千絵)